2006-01-01から1年間の記事一覧

Rhapsody Naked(RC Succession)

以前、SpecialsやHuey Lewis & The Newsの面々の不適な表情を称えたことがございましたが、本作のジャケットのRCの皆さんの面構えたるや痺れます。若い。尖り切っちょる。 『笑っていいとも』の「テレフォンショッキング」に出て来ると、必ずギターを持って…

これくしょん〜ねぇあんた(ちあきなおみ)

しつこく書いてきましたが*1、再度申し上げます。wurlitzerという鍵盤楽器が好きです。 ヴィンテージ楽器なので、実際にはなかなか手が出せる代物ではありません。昨年度末に世間を騒がせたPSEの本格施行以後は特に希少な楽器となってしまったようですが*2、…

Swingin' Caravan(小島麻由美)

小島麻由美さんのコンサートを観てきました。 本作のリリースに合わせてホール会場を回る演奏ツアーの東京公演です。 会場は細野晴臣御大も最近プレイしたという九段会館。何せ、かつては軍人会館であったこの建物。「日本遺族会」などという看板も見えるホ…

The Spaghetti Incident? (Guns N' Roses)

最近、Axl Rose大先生から目が離せません。 「1曲終わるごとに酸素吸入」だとか「酔ったファンに唾をかけられコンタクトがずれて激怒」等というヘッドラインに笑わせて頂いたばかりですが、今度はストックホルムで「ホテルの警備員に暴行」だそうです。 *1 …

大人(東京事変)

キャッチーな曲を一皮剥くと実は猛者共が真剣振り乱してる、といったようなことを前作について書きましたが、本作でも全く同様の様相を呈しております。 音と音の隙間も含めて、大変に贅沢な立体世界が展開されております。もう、そうとしか評しようがなく、…

Blade Runner(Ridley Scott)

SF映画界の古典的名作。そんなことは言わずと知れたことでしょう。 原作は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』。それもまた、けっこう知られたことでしょう。 しかしながら、そんな原作をパロディ*1 にした 『オランダ妻は電気ウナギの夢を見るか』 という…

Riot City Blues(Primal Scream)

評判は聞いておりましたが此処まで先祖帰りしているとは思いませんでした。 「ブギー病」っていう曲名はさすがに変更になったようですが、歌詞にはロックンロール・ドクターにロックンロール・ナースまで出てきます。「お注射お願い!おクスリ頂戴!」って調…

Metallica(Metallica)

さて、弊バンド*1、相変わらず練習を重ねております。 で、こないだの練習。 Vocal1のDちゃんは業務繁忙につき、土壇場で欠席の連絡。Vocal2のN君、ドラムス担当の小動物の目をしたKちゃんからは事前連絡こそないものの、どうにも来そうな気配が無い*2。いま…

Colossal Head(Los Lobos)

「米調査会社スチューデント・モニターが(2006年6月)7日までにまとめた米大学生対象の『物や行為の人気度』調査によると、全体の73%がiPodを挙げ、長年王座を維持してきたビール(71%)を上回った」んだそうです。 このニュースの読み方として「iPodっ…

Ultimate Collection(Billy Preston)

Billy Prestonさん逝去。59歳だそうです。なんてこった。早すぎる。本当に早すぎる。 昨年末から体調はかなり悪かったそうなのですが、存じ上げませんでした。chili peppersの新譜でも御名前を見た気がするのですが・・・。 あの巨大なアフロと満面の笑みと…

Seven & Bi-decade(吾妻光良&The Swingin' Boppers)

吾妻さん、先日のクアトロのステージではダブルネックのSG*1を抱えて登場されたそうです。そのまま3曲やって「重い」との理由で楽器を交代したそうですが、さすが生粋のエンターテイナー。感服いたしました。 確かな実力がありながら、サービス精神を常に忘…

カタクリ家の幸福(三池崇史)

もはや「何かを演じている」とは思えない丹波哲郎大先生は別として、今は無き渋谷PINKHOUSEと思しきロケーションで踊り歌う忌野清志郎さんと西田尚美さんを観ることができるだけで十分な価値が付加された映画だと言えましょう。加えて、極度にデフォルメされ…

Southern Nights(Allen Toussaint)

出が卑しい上にかなり軽薄なリスニングライフを送って参りましたので、この巨匠のことすら殆ど存じ上げなかったのですが、朝日美穂さんのとある曲の素晴らしいホーンセクションのアレンジが「もろにAllen Toussaint」との製作者さんのコメントを読んでお名前…

NHK「みんなのうた」40周年ベスト(1)

『みんなのうた』と言えば、『山口さんちのツトム君』という一曲も、個人情報保護・匿名性確保を尊ぶ現代からすると、無尽蔵にオンエアされていたという事実が末恐ろしい問題作であると言えるでしょう。この曲が原因でいじめにあった山口君、ツトム君、そし…

NHKおかあさんといっしょ 40年の300曲

この曲のフリーキーなサビ*1が突然脳裏に甦ったが最後、一向に消え去らないという症状に苛まれました。 歌詞をMS Wordで表記したところ、 「日本語の使い方を間違えてませんか?」 という真っ赤な警告下線がビッシリ(当たり前か)。 調べてみると、この『ち…

Four Rooms(Allison Anders, Alexandre Rockwell, Robert Rodriguez, Quentin Tarantino)

セオドアとシグフリードが見つめ合い固く握手を交わす、あのシーンの背景には、そんな名前の子供たちはきまってクラスでイジメにあうという事情がある…ということを始めとして、本作にまつわる数々の笑いのツボをレクチャーして貰った時に、欧米帰りの友人の…

Patio Song(Gorky's Zygotic Mynci)

なんか lovely dayじゃない? brand newな気分。 なんかlovely dayじゃない? 日曜日に君とボートに乗っちゃったり、で。 本当に彼女にキスしたいなら、 彼女んとこに行って、そう言ってしまいなよ。 なんか、恋するのにちょうどいい日じゃない? …なんつう…

Hits(Joni Mitchell)

「合コン」と呼ばれる会合に生まれて初めて参加したのは、実はそんなに前のことではなく、去年のことでした。いまでも思い出深いのは、そのイタリアンレストランの壁一面に、コトもあろうにJoni Mitchell女史のライブ映像が投影されていたことです。正体不明…

Captured Live!(Johnny Winter)

サンボマスターの山口さん、奥田民生さん、トータス松本さんという面子でのギター速弾き対決の話。 民生氏がMichael Schenkerをたどたどしく弾いてトチり*1、トータス氏がDeep Purpleをさらにたどたどしく弾いてトチり*2、という、おいしいシチュエーション…

Stadium Arcadium(Red Hot Chili Peppers)

これだけの大御所に、これだけ原理的なロックミュージックをやられて、それも二枚組なんて形で丸まんまドッチャリ目の前に投げ出された日にゃ、途方にくれるっつうもんです。なんかゴチャゴチャと書きますが、後で消すかもしれません。 あくまでも自分の場合…

Country Girl(Primal Scream)

私事ですが、iPodが機能不全に陥りました。画面がフリーズしたままウンともスンとも申しません。西新宿の怪しいショップでの、保証書も介在しない出会いではありましたが、長年連れ添った相棒の突然の霍乱に心乱れております。 ましてや、何も今朝じゃなくて…

Snatch(Guy Ritchie)

ガイ・リッチーさんのカバラ教入信前最後の作品(のはず)。 前作"Lock, Stock and Two Smoking Barrels"と似たような雰囲気が感じられる一作です。ポンポンとテンポよく展開するので飽きませんし、Oasisの"Fuckin' in the Bushes*1"を背景に展開するボクシ…

天気読み(小沢健二)

僭越ながら、 「自分も大人になったなぁ…」 と、我ながら思うことがたまにあります。最近、たまたま小沢健二氏の音楽を聴いた時にもそう感じました。 世代的にはフリッパーズギターを通っていても全然おかしくないのですが、全く接点を持つことなく育ったこ…

ポストマン・ブルース(SABU)

思えば私は遠山景織子さんも好きでした。『岸和田少年愚連隊』に出演されていた大河内奈々子さんから引き続いて、色んな意味で一本筋が通った嗜好だと個人的には信じていたのですが、気がついたら両者ともお昼のドロドロ・ジャパニーズ・ソープ・オペラでご…

The Clash(The Clash)

「格好いいことは、なんて格好悪いんだろう」と歌った方もおられましたが、The Clashの皆さんのことを考えると、何を言ってるんだか、と思います。「格好いいことはやはり格好いい」ではないか、と。 「The Clashが格好いい」ということについて、彼らの音楽…

Things to Make(Moloko)

カモン(Come on)だとかイエー(Yeah)だとかいう類の合いの手ってあります。慣れない御方がやると何ともトホホな情けないものとなってしまいますが、堂に入った御方が何気なく一発カマすと、それだけでそれはもう格好のよろしいものです。古くはElvis Pres…

Great Pretender(Freddie Mercury)

存在そのものが超越的過ぎて、そもそも意味が何重に込められているかが分からないFreddie大先生の作品たち。 "My Love Is Dangerous"って、まあ、そりゃあそうでしょうよ、と思いますが、別作品"I Was Born to Love You"と強引に組み合わせて三段論法を展開…

Nevermind(Nirvana)

中高生の頃の溜まり場*1では「ムケチンボーヤ」と呼ばれていたこのアルバム。思えば、あの溜まり場にはNirvanaもPearl Jam*2も転がってましたが、Megadethを聴くのに夢中でよく理解できていませんでした。 本作品のリリースは1991年。それから時を経ること15…

Electric Spanish 175 (塚本功)

実にGibsonのギターらしい音が、実にFenderのアンプらしい音で鳴ってるだけのとてもシンプルな音楽ですが、果たしてその豊饒さは異常なものがあります。 ギターの名がそのまま冠せられた本作に聴き入りうっとりとしておりますと、そこで起きていることが財産…

東京ウォール(ジャパハリネット)

民放で深夜に垂れ流されている音楽番組で、様々なバンドが営業目的でアテフリでライブ演奏している様をよく観かけます。あれ、やらされる方の身になると恥ずかしくて堪らんだろうなぁ、と思いつつも、ま、仕事だからしょうがないよね、とも思い直し、悪趣味…