2007-01-01から1年間の記事一覧

閃光少女(東京事変)

真冬の夕暮れ時。モコモコのダウンジャケットに身を包み、フードを被ったまま歩く少女。彼女は小学生か中学生、か。 彼女の今。彼女の将来。そんなことに思いを馳せつつ、目に焼き付いたその光景。そんなあれこれを形に残したい。 そういう思いを込めて、本…

It's Alive 1974-1996(The Ramones)

どうにも嫌な気分に苛まれる事もある。 そういう時ほどラモーンズには心が洗われる。 イッツ・アライヴ 1974-1996 [DVD]アーティスト: ラモーンズ出版社/メーカー: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(D)発売日: 2007/10/03メディア: DVD クリック: 1回この商品を含むブ…

空洞です(ゆらゆら帝国)

このトレモロ*1の異常な存在感。下手するとトレモロONがデフォルトです。 このトレモロというエフェクトは使い方にセンスが激しく要求される代物でして、センスの無い私が弊バンドであるエロひじきで使おうものなら、即時にベースのかとぅ君が眉をひそめるわ…

娯楽(東京事変)

未来ってどんなだろうって想像したことありませんか? 車が空を飛んでたりするんだろうか?自分も空を飛べたりするんだろうか?だとしたら空で交通事故が起きないように道や信号があったりするんだろうか?・・・だなんて考え出したらきりが無いわけですが、…

Theremin(Steven M. Martin, Leon Theremin)

お盆休みももうお終い。嗚呼また都心に人間が戻ってくるのか、とアンニュイな気分で冷房を強めたり、テレビのチャンネルをNHK教育に変えようとしたりしてた時のことでした。 滝口順平先生のあのハイトーンボイスが炸裂。今日もまた「ヲッホォー」とカマして…

Hump de Bump(Red Hot Chili Peppers)

言いたい事は色々とありますが、ともかくシングルカットされたものであるにも関わらず、パーカッションが溌剌とした間奏が「一切」エディットされていないのが驚きでした。それは、ここまでのビッグネームにならないと自分たちの作品にすら編集権の及ばない…

Love Somebody(織田 裕二)

思えばあれは池袋でした。駅から遠ざかり、護国寺方面へ抜けようと南池袋公園の入口付近に差し掛かったとき。青年がでっかいラジカセ*1を肩に乗せて闊歩している。まるで80年代のサンフランシスコの町でそうする黒人のような佇まいの彼は、遠くから徐々に近…

All My Treasure(織田 裕二)

正直「織田裕二が足らないな」と思っていたところでした。 その矢先の世界陸上2007。メダルが幾つだの、ロジがなってなかっただの、ボランティアだからしょうがないだの、むしろ本当に悪いのは別の奴らだの、それにしても閉会式が寒かった*1だのと、さして(…

音楽と意図ーヒットチャート考現学(ターザン山本!)

スピッツにしろクレイジーケンバンド(CKB)にしろ、「巷」の評価は絶対的にポジティブなわけで、どうかすると自分もそういった評価に押し流されがちでした。 ターザン山本氏の慧眼と単刀直入な表現*1によってそのことに気付かされ、溜飲を下げ、恐れ入りま…

Dirty Boogie(The Brian Setzer Orchestra)

「『暑いって言ったら罰金』って言ったら罰金」 ・・・って話すら漏れ聞こえる亜熱帯のこの季節、熱く焼けたトタン屋根で跳ねる猫の歌で始まるこのアルバムが無性に聴きたくなります。 オレンジ色のGrestchを抱えたStray Catsのガリガリ不良少年も、今となっ…

キラーチューン(東京事変)

「品質の低い偽物ばかりで正直立腹している」というような趣旨の椎名林檎さんの発言を最近、どこかで読みました。 それを読んで不快な気持ちにならなかったのは、その発言の裏に凛とした、スタイルとも違うプライドが透けて見えた、ような気がしたからでした…

The Very Best of Alan Jackson(Alan Jackson)

「イランとイラクの差は分からんが、Jesusのことは知っている」 と、まるで二代目Bushのようなことを語る"Where Were You (When The World Stopped Turning)"から、 「よければ僕をクリックして」 と、オッサン臭さが赤裸々過ぎるその名も"www.memory"まで*1…

Spinal Tap(Rob Reiner)

Spinal Tapの皆さん、なんと例の"live earth"に出演していた模様です。しかも会場はWembley Stadium。そう。15年ほど前に彼らがステージに上がって数万人を一斉にドン引きさせたあの場所*1。因みに1曲目は"Stonehenge"だったそうです。 今更ながら本作を殊更…

Coda(Led Zeppelin)

John Bonhumさんの没後*1にリリースされたその名も「最終楽章」と銘打たれた本作品。その制作背景や各トラックの録音時期のバラッバラぷりから、Led Zeppelinの正規作品として尊重するような態度がどうもハナから自分には欠けていたようです。 要するに、ボ…

Shaun of the Dead(Edgar Wright)

Queenの音楽の使い方が上手い映画に駄作無し。本作もまた然り。 偉大。 ショーン・オブ・ザ・デッド [DVD]出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン発売日: 2005/12/23メディア: DVD クリック: 33回この商品を含むブログ (99件) を見る

OSCA(東京事変)

本作、発売前ではありますが、リードトラックのヴィデオクリップがMTVで先行on airされている模様で、案の定Youtubeにアップされておりました。 貪るように視聴。 う〜む・・・カッコいい・・・(二の句次げず)。 ギタリスト浮雲氏の作曲したこの曲は、元来…

「西部警察」男たちの詩(羽田健太郎 他)

この際なので敢えて再確認したいのですが、本作の主役はジャケの小暮課長(裕次郎)ではありません。 Godfatherと言えば誰しもがその『メインタイトル』よりも『愛のテーマ』を思い浮かべるように、本シリーズが喚起させ胸に去来させる旋律はPART1のメインテ…

修羅場(東京事変)

注目。 ペトロールズ(東京事変)長岡氏がまた良いことを言ってます*1。また長くなるでしょうが、もう諦めてお付き合いください。 氏曰く、 『基本的に楽器は見た目で選びます。』 と。 そう言う人、決して珍しくありません。 「ワタシって、よく居るギター…

What's Going On?(Marvin Gaye)

『どーなってるの?』って番組ありますよね。気味の悪い俳優達*1のスキットに、嫁やら舅やら婿やら姑やらの愚痴が随時挿入されるあの下世話な番組。そう。不法投棄廃棄物の掃溜のようなあの番組です。 「(こんな番組が真昼間から全国ネットで放映されるこの…

High Kicks(The Blue Hearts)

深夜零時。 iPodに放り込んだまま存在を忘れていた本作の1曲目を久々に聴いて、交差点で笑いが噴出しました。交差点の向こう側の歩行者用信号は赤色なのに、隣の女性がやおら足早に渡っていきました*1。悪いのは僕ではありません。甲本ヒロトさんです。 至っ…

ジラシテ果実(田原俊彦)

田原俊彦さん*1のオフィシャルウェブサイト*2をたまたま拝見しました。 実質的に80年代育ちの自分にとって、彼は「テレビに出てる人」の中でも象徴的とすら言える存在だったと思います。が、大人としての意識が形成され、彼のことを曲がりなりにも客観的に認…

Modern Times(Bob Dylan)

これまでに読んだ数少ない小説の中で一番心に残っているものが実は『こころ』だったりするのですが、「夏目漱石が好き」と公言するのは随分と憚られます。彼の文豪の深遠たる偉大さを理解しているだなんて思っちゃいませんよ・・・と勝手に尻込みしているの…

No More Shall We Part(Nick Cave & The Bad Seeds)

薬物まみれの人生を送ってきた上に、風貌までもが実に業の深いこの御仁が歌った臆面もないラブソング"Into My Arms"については以前ご紹介いたしました。本作においてはそこら辺のタガがもう完全に脱落しております。 その名も"Love Letter"だなんて歌も。自…

Back to Black(Amy Winehouse)

友人が「DJ某がプロデュース云々」と言っておりました。んなコト云われても「そもそもDJって何すんのサ」と眉をひそめるアナタ。ワタクシもそうでした。そんなアナタにこそ聞いて頂きたい1枚であります。 ブルースの古典的なフレームワークに現代的な装飾を…

The Rise and Fall of Ziggy Stardust and The Spiders from Mars(David Bowie)

はい、みなさん、注目。布袋先生が近頃では珍しくイイこと言ってます。 曰く 「メディアの多様化により良質な音楽と出逢うセンスを問われる時代だからこそ、この作品たちの手触りは再び多くの人の心を魅了することだろう」 と。 David Bowieの17作品が「紙ジ…