2006-01-01から1ヶ月間の記事一覧

Here Comes The Tears(The Tears)

何はともあれフーテン生活が随分と続いていたギタリストBernard Butlerさん。そんな生活に嫌気が差したわけではないのでしょうが、散々罵ったSuedeのBrett Andersonさんとヨリを戻してバンドをお始めになりました。かくしてThe Tearsが最初に発表したシング…

こちら葛飾区亀有公園前派出所 47巻

昔からそうでしたが、飲み屋で、知らないオジサン達に妙に好かれます。 カウンターで独りで飲んでいたりするオジサンたちは、自ら独りで飲みに来ているにも関わらず決まって寂しがり屋で、常連の仲間を待っています*1。 大抵の場合オジサン達はシャイなので…

グルメスパチュラ(Le Creuset)

2005年の買って良かったものランキングでかなり上位にランクインする逸品。 この手の道具は洋菓子作りでだけ使うものだと思っていましたが、比類なき耐熱性に魅せられて買ってみました。結局は麻婆豆腐つくる時にも使ってます。もう手放せません。 鍋の中身…

THE RC SUCCESSION BEST ALBUM WONDERFUL DAYS 1970-80(RCサクセション)

以前に、中学校の時分の「空気の読めないキザな先生」のことを書きましたが、同じ中学校には今になっても忘れられない先生が実はもう一人おりました。 この先生は、生徒の母親の葬儀にゴム長靴で現れたり*1、土砂降りの雨でもバイク出勤だったり*2、お手製マ…

Songs(シュガーベイブ)

モノの価格は需給のバランスで決まるので、そのバランスが極端に壊れているとき(例えば、物凄い流行が発生したときやその流行が廃れたとき)に極端なプライシングが行われます。中古品市場というのは、そこら辺が実に分かり易くて、ブックオフに行くとかつ…

The Great Rock'N'Roll Swindle(Sex Pistols)

何かと深刻に語られがちなバンドですが、たまに無性に聴きたくなるという意味ではケンタッキーフライドチキンと大差ないと思います。 本作はMalcom McLarenのヤリタイ放題そのままな同名映画のサウンドトラックです。Sex Pistolsがまともにリリースしたアル…

天才バカボン(赤塚不二夫)

中高生の時分の友人一同の溜まり場の主だった男は、文化的な兄貴の存在も手伝ってか、若くして類まれなる慧眼の持ち主でした。 彼にまつわる逸話について書き出すとキリがないので控えさせて頂きますが、記憶に鮮明なのは、我々が高校生だった(確か中学生で…

ベストコレクション(柴田恭兵)

「けっして歌の上手い人ではないが、彼の誠実な人柄が歌にも表れている。ライヴはMC入り。」 有名な『CDジャーナル』誌による本作のレビューからの一部引用ですが、本作7曲目に収録されている『なんとなく、クリスタル』を聞けば、シバキョウ*1が「決して…

ジョゼと虎と魚たち(犬童一心)

昨年末のテレビ東京の邦画3本組特集の1番手として、以前にレビューしたジャンク映画『エスパイ』の前の前に放映されておりました。何の気なしに観直したら、やっぱりいい映画だと思いました。 ドラマチックなストーリーであるはずなのに、ため息の出るよう…

Moseley Shoals(Ocean Colour Scene)

深夜の友達"Beat UK"*1でいきなり聴かされた本作冒頭の"The Riverboat Song"のギターリフ一発だけでレコード屋に走りました。文字通り走りました。 ギタリストのSteve Cradockさんは師匠(Paul Weller)の脇での下積み時代には実にチンチクリン的風貌の、頼…

RESPECTABLE ROOSTERS〜a tribute to the roosters

岡村靖幸トリビュートに並ぶ品質を誇るトリビュート盤です。Kemuriからスカパラまで、皆さん、愛と自己主張を込めてルースターズの名曲を演奏してらっしゃいます。 "Do the Boogie"で、バッキバッキでブルブルな*1ギターサウンドを放射しているthee michelle…

すべてに射矢ガール(ロクニシ コージ)

青春映画や青春小説や青春音楽*1といった「青春作品」に大抵共通して含まれている成分が「コンプレックス」だと思います。 幼少期から思春期にかけて自分がコンプレックスに苛まれていたかと思うと、そんなでもなかったような気もするわけですが、最近、「青…

Odessey & Oracle(The Zombies)

大江戸線に乗ってホケ〜っとしておりましたら「ニシシンジュクゴチョウメ」が「ミシシッピゴチョウメ」に聴こえました。それほどまでにホケ〜っとした状態にあっても、ランダム再生中のiPodがThe Zombiesの曲を再生すると、イントロで背筋がシャッキリ伸び、…

日本のみなさんさようなら(リリー・フランキー)

邦画に関するレビュー(?)集。個人的に、Weeklyぴあを隔週で買っていた時期にちょうど連載されていたこともあり思い出深い一冊です。単なるエログロさんだと思っていた著者のことを見直すきっかけになった一冊でもあります。 『ゆきゆきて神軍』のレビュー…

Tremendous(Baho)

東京の馬鹿(Char)と大阪の阿呆(石田長生)がタッグを組んだBAHO。このお二人、掛け合いのフィールドとしてはどちらかと言うとギターよりトークに重みを置いておられたようで、中野サンプラザでは、ことあるごとに観客を爆笑の渦に叩き込んでおられました…

Laughing on The Judgement Day(Thunder)

中高生時の溜まり場(友人宅)は、レーシングゲームの画面に表示される"2nd"という順位表示が 「にんど」 と読まれるような世界でした。*1 このThunderというバンドは真面目に聴いてみるとブリティッシュ風味が実に薫り高い正統派ハードロックバンドだったり…

The Southern Harmony and Musical Companion(The Black Crowes)

バーコードによる商品管理導入前の古きよきディスクユニオン*1で100円で買ったアルバム。このアルバムの有機的なサウンドにはいまなお驚かされます。 イントロのギターを鍵盤が追いかける1曲目冒頭で、早くもグルーヴが曲から自分に遷移するのを感じます。ヴ…

For Once in My Life(Stevie Wonder)

高校時代の英語の恩師のFavoriteがStevie Wonderだと聞いたときに「ダサい」と思ったという事実が、今となっては自分のことなのに信じられません。 本作の1曲目"For Once in My Life"を始めて聴いた瞬間に脳内革命勃発。瞬時に改悛いたしました。ソウマ先生…

Coast to Coast Motel(G.Love & The Special Sauce)

かつてテレビ東京で『タモリの音楽は世界だ!』という番組が放映されておりました。 思い起こせばこの番組は、Tin Machine在籍時のBowieが出演したかと思うと、カシオペアとTスクエアがガチンコで競演したり、浪曲師の国本武春がCharやBuddy Guyとセッション…

青春デンデケデケデケ

自分の通った中学校で英語を教えていた先生はキザな人でした*1。 2年生が鎌倉へ遠足に行ったときは「いまなら駅のそばのサロンでサルバドール・ダリの作品が展示されているよ」と薦めたり、3年生が京都へ修学旅行に行ったときはデザートに有名な葛切り屋さん…

Ramones Mania(The Ramones)

最近、小学校の頃の同級生たちとバンドを組みました。いまさらオリジナルソングで訴えたいことなどありゃしないので純粋に演奏を楽しもうと思っているのですが、それすらも高いハードルとなっています。 例えば、ドラムス担当の男は最初の練習までにドラムス…

Among My Swan(Mazzy Star)

気だるく艶っぽい、完璧なBitch声*1。 こんな声にReverb(残響効果)をたっぷり掛けて、 “Tell Me Now(いま言って)” などと歌われた日には、同性の皆さん*2は思わず拳を硬くされるのではなかろうか・・・と思っていたら、案の定、某有名音楽誌のライター女…

Bust Waste Hip(ザ・ブルーハーツ)

そりゃ“Train Train”というアルバムが良いってことは分かっちゃいるけど、『青空』をカラオケで熱唱されたら正直言って大抵気分が萎える*1。そんな方はきっと本作の方を好んで楽しまれるのではないでしょうか。 個人的にはザ・ブルーハーツの作品の中でも突…

You Could Have It So Much Better(Franz Ferdinand)

私、齢三十前にして既に有力新人バンドの出現にキャッチアップ出来ていないわけですが、彼らの曲の様に巨大グローバル企業のコマーシャルに乗って鳴らされていれば嫌でも耳にすることになります。結局お気に入りです。ドラムスが素晴らしい。ドーピングしたS…

The Life Aquatic Studio Sessions(Seu Jorge)

先にレビューを書いた映画"Life Aquatic"サウンドトラック用の音源から抜粋されたSeu JorgeによるDavid Bowieカバー集です。ハァ・・・頼むから、こういうの出すなら出すと先に言ってください。思えば、 「エンドロールではその"Queen Bitch"が脱力ポルトガ…

これがママギタァスタイル(Mama Guitar)

前回ご紹介した"The 5.6.7.8's"の姐さん方が『笑っていいとも』のテレフォンショッキングに出るようなことがもし現実に起きたなら、「おともだち」としてこのMama Guitarの皆さんをご紹介頂いて、タモさんに「キャラ被ってるよね」とでも突っ込まれる様を観…

5.6.7.8'S(5.6.7.8'S)

Tarantinoに気に入られて"Kill Bill"に抜擢された日本人は何も栗山千明さんや布袋先生だけではありませんでした。The 5,6,7,8'sという実に粋な姐御さんたちが裸足でビシバシ演奏していたのをご記憶の方も多くおられるのではないでしょうか。 まだガレージミ…

Low Power(立花ハジメ)

全編Wurlitzerの演奏のみで構成されている異色の作品。この楽器の音色がファンキーなだけではないことがよく分かる素晴らしい作品。ともかく体感温度が低い。本作をひく〜い音量で部屋で鳴らすのが、個人的にかなりツボです。Iggy先生がStoogesの不良さん達…

音楽のススメ(HALCALI)

「リップ・スライムが好きです」 とは、放言できないのですが、 「ハルカリが好きです」 とは、放言できます。 そこのところの矛盾(でもない?)を突かれると、恐らくフガフガ言います。 音樂ノススメアーティスト: HALCALI,谷川俊太郎,宇多丸,VERBAL,YUKI,…

Steve Mcqueen(Prefab Sprout)

曇天と失業手当と退屈。 バイアス含みを承知で申し上げますが、この三つが、暮らしたことがないどころか、訪れたこともない英国に対して私が持っているイメージです。このイメージでは英国を語るのに「十分ではない」という批判は当たっていると思いますが、…