2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

みんなのジュンレイ(ASA-CHANG & 巡礼)

ハナレグミの永積氏や小泉今日子さんといった豪華ゲストを迎えた他の楽曲を尻目に、作った当人自らが 「落とし穴というより逆バンジー」 と評する『日の出マーチ』が文字通り驚愕の出来となっております。前後の文脈ナシに聴くと、自分の耳がどうにかなって…

Best - Sherlock Holmes Meets The Punkenstein Monster(Thee Headcoats)

Thee Headcoatsの皆さん、リキッドルームでのライブでヴォーカル以外はPAを通してなかったそうです。*1 システムやエンジニアとの相性というような事情もあったのかもしれませんが、何はともあれ、正にパブロックバンドのアティチュードの真髄のまた真髄を過…

Fire and Water(Free)

Queen絡みでは、八つ当たりで悪者扱いしてしまったPaul Rodgersさん(ジャケット左から2番目)さんですが、元来は良い歌い手さんです。特にこのFreeというバンドに居られた頃のお仕事には感服いたします。 ところで、Chris Speddingさんの作品に、歴代の名ギ…

チョコレート工場の秘密(Roald Dahl、田村隆一)

読書とはほぼ無縁な少年時代を送っておりましたのに、この本だけは何度も何度も読みました。 何が気に入っていたのかはいまだもってよく分かりませんが、ファンタジックな世界観と、次から次へとハプニングが勃発する騒がしさと、そして、何よりも貧乏人がの…

増殖(Yellow Magic Orchestra)

ジングルに乗せて、やおらグルグルと流れ出す希代の名曲"Nice Age"に注目。 まずは歌詞。 Chris Mosdell氏によるものですが、"Her toys are broken boys"という歌い出しや「彼女は妙齢」と繰り返すサビの得も言われぬ質感は、テクノサウンドのSF感云々を遥か…

O.P.KING(O.P.KING)

そもそもサントリーの宣伝の為なのか、Chuck Berryの前座の為なのか。何にせよ結成の動機に不純なものが見え隠れするバンドです。メンバーの皆様方、各々の売り上げの差こそあれど基本的にプロフェッショナルであられますので素人の話と比べるのも何ですが、…

eb - esrevnoc better(esrevnoc)

『タモリ倶楽部』に次ぐ癒し系番組『あしたまにあ〜な』の放送が実は終了していたことに今日気付きました。 行きつけの飲み屋のカウンターで赤ら顔になりながらいつもニコニコ笑っていたあの爺さんが、暫く顔を見ないと思ったらお亡くなりになっていた、とい…

Leon(Luc Besson)

作風は懸け離れておりますが、「日本人好み」度では以前にレビューを書いた「コマンドー」に肉薄している模様です。 一時はともかく頻繁にテレビで放映されておりましたので、たまたま目にすると何に感心させられるって、Sting(主題歌担当)の音楽って何だ…

Jackie Robinson Tribute: Stealing Home

吾妻光良というオッサンとそのバンド"The Swinging Boppers"と彼らの音楽の魅力については、以前に"Sqeezin' & Blowin'"という作品を題材にレビューを書きましたが、現在日本で随一のライブバンドではないかと思われる彼らがただいまレコーディング中である…

Dummy(Portishead)

喩えるならば「カビの生えたJodie Foster」といった趣(失礼)の漂うBeth姐さんの怨念こもったお唄が印象的なPortishead。タバコ片手にマイクスタンドにしなだれかかる姐さんに憧れ、演奏を観るために横浜青葉から恵比寿ガーデンホールまでわざわざ出かけた…

魔女の宅急便(宮崎駿)

現代日本に暮らしていれば避けて通ることが出来ないのではないかと思われる宮崎作品。そのうちの一作なのでお薦めもヘッタクレもないですね。 一昔前は、人並みに『ナウシカ』や『ラピュタ』が好きだったりもしたわけですが、すっかりトウの立ったオッサンと…

氷の世界(井上陽水)

最近、井上陽水先生が 「話はわかった、まず飲もう」 と私に語りかける*1ので、気が気ではありません。 一人で勝手にその気になっております。 オリコン史上初のミリオンセラーアルバムとなった本作に収録されている名曲『帰れない二人』は忌野氏との共作で…

Never Mind The Bollocks(Sex Pistols)

以前、Neil Youngさんの歌詞を引用した遺書を残して自ら命を絶ったKurt Cobainさんのことにちょこっと触れましたが、そこで詩文を引用された曲であるところの"Hey Hey, My My"は元来はSex PistolsのJohnny Rotten(John Lydon)さんのことを歌った歌であるこ…

Live & Rare(Rage Against The Machine)

もはや伝説となっている(らしい)第1回Fuji Rock Festival。ワタクシ実際にその場に居わせましたが、その時点で 「これは大事だか伝説だかになるだろうな」 と思ったのは他でも無く、 「死ぬかと思った」 からです。律儀な台風が天気予報どおりに会場を直撃…

西部警察(TVサントラ)

初めて買ってもらったラジコンはAudi Quattroでした。 買い与えてくれたのが父母だったのか、祖父母だったのか。面目ないことに記憶にないのですが、子供の玩具にドイツ車を買い与えたその選球眼は流石は同族と唸らざるを得ません。 現実はそう上手くは運ば…

コマンドー(Mark L. Lester)

ヤクルトのアホピッチャーが1ストライク3ボールから見え見えのスライダーをよりによってイ・スンヨプの真ん中高めに投げやがったため、韓国に負けた野球(WBC)の試合をたままた見ていたため少々クサクサしておりましたところ、野球中継の延長の影響を受けて…

Back To The Basic(Rats & Star)

近頃は芸能という職能の敷居が低くなってきているのか、どう割り引いても唄が上手だとは言えないプロの皆さんがけっこう沢山おられます。 そんなこんなで憤るのは我ながら言いがかりみたいなもんで、ユーミン大先生からパフィーのお二人に至るまで、所謂ヘタ…

Kick Out The Jam(MC5)

Iggy先生と肩を並べるDetroitのマザーファッカーのみなさんです。 "Brothers and sisters..."との書き出しで始まるRob Tynerさん(アフロの裏声ボーカリスト)が書いた回顧調のセルフライナーノーツは、サイケデリックな香りをプンプンと匂わせながら漂流し…

turbo(UA)

NHKの教育番組へのUAさん抜擢の一報に触れたときには、素直に期待も抱きましたが、いざ観てみるとどうも好きになれませんでした。サブカル臭が鼻についてしまい、肝心な歌があんまり楽しめなかったのです。アレンジ等にも濃厚な人材が登用されていたようです…

Goat Head Soup(The Rolling Stones)

何故インドでは山羊をマトンと呼ぶのか。 というお題について思いを巡らせておりました。毎度のことながら脈略がございませんが、正直、こういう話、大好きです*1 。インドの肉屋には「脳みそのカレー」を作るための山羊の頭が並んでるらしいことを伺って、…