The Great Rock'N'Roll Swindle(Sex Pistols)

何かと深刻に語られがちなバンドですが、たまに無性に聴きたくなるという意味ではケンタッキーフライドチキンと大差ないと思います。

本作はMalcom McLarenのヤリタイ放題そのままな同名映画のサウンドトラックです。Sex Pistolsがまともにリリースしたアルバムは"Never Mind the Bollocks(勝手にしやがれ"しか無いわけで、お薦めするならそちらをお薦めするのが筋でしょう。

それでも本作を薦める理由としては、Syd Viciousが訛りに訛って歌う"My Way"が収録されているということが挙げられることが多いようですが、個人的には同じく本作収録の"Substitute(恋のピンチヒッター)"*1の方がよっぽどカッコイイ上に笑えると思います。

そもそも原曲が原曲なだけに前奏は普通にカッコイイのですが、Johnny Rottenのヴォーカルが入った上に酔っ払っているとしか思えないバックコーラスが重なった瞬間が白眉。吉本新喜劇バリにズッコケること請け合いです。素晴らしい出来です。


なお、全体的に愉しめるアルバムではないと個人的には思うので、定価総額に見合う満足は保証いたしません。


Great Rock 'n' Roll Swindle

Great Rock 'n' Roll Swindle

*1:オリジナルはThe Who