キラーチューン(東京事変)

「品質の低い偽物ばかりで正直立腹している」というような趣旨の椎名林檎さんの発言を最近、どこかで読みました。

それを読んで不快な気持ちにならなかったのは、その発言の裏に凛とした、スタイルとも違うプライドが透けて見えた、ような気がしたからでした。

それはきっと「未曾有の技術と歌心を持ったバンドの一員である」というプライドです。


前作OSCAに続いてまたも発売前にYouTubeで貪るように初聴。



再生ボタンをクリックする手が止まらない。聴きすぎてもう朝の5時ではないか。まさにキラーチューン。こんなにポップでいてスリリングな音楽が最近あっただろうか。ない。


この歌にはこういう歌詞が聞こえます。


「探し出してくれてありがとう」


と。


「わたしはあなたの一生モノ」


と。


歌というプロダクトに込められたこの誇りと責任感は素晴らしい。

いま日本が最も誇るべきなのはオタクでもエコでもテクでもなくこのバンドだと結構大真面目に思っていたりすらするのです。


キラーチューン

キラーチューン