Snatch(Guy Ritchie)

ガイ・リッチーさんのカバラ教入信前最後の作品(のはず)。


前作"Lock, Stock and Two Smoking Barrels"と似たような雰囲気が感じられる一作です。ポンポンとテンポよく展開するので飽きませんし、Oasisの"Fuckin' in the Bushes*1"を背景に展開するボクシングシーンは当然のようにスタイリッシュです。

Brad Pittの訛り具合に関してはノンネイティブなので「なにやら凄い」という具合でしか評価のしようもないのですが、ともかく全体的に何となくスタイリッシュ過ぎる感じがしないでもないくらいです。

しかし本作、我が心のバイブル"Midnight Run"にヴェガスの組長役で出演しているDennis Farrinaがやはり組長役で出演していたりもしており、単なるカッコつけに堕ちない妙な配慮も感じられる一作です*2


ともかくそんな粋な仕事ができたリッチーさん。今となると栄光の日々は久しく遠く、マドンナ姐さんと結婚した挙句、毒気を吸い尽くされてしまったのか、本作以降は何はともあれロクな話が聞かれないが物哀しい限りです。


*1:要するに青姦。

*2:強引な喩えだが、単館上映系の気取った邦画に金子信雄山城新伍が激渋な役で出演しているようなものか。いや、それは無理があるか。