True Lies（James Cameron）

小泉総理大臣の靖国参拝にグダグダ言うつもりはないのですが、マスコミには言いたいことが沢山あります。そのうちの一つが「ヘリコプターが騒がしい」ってことです。

参拝の前日の大停電のときにもヘリがバラバラ飛んでいたので、意表をついた「前日参拝」かと早とちりしたのですが、その時の音が例えばビリヤード場程度だとするならば、翌15日の騒音はパチンコ屋レベル。「あの騒音はテレビでは全く伝わらない」というごく当たり前のことにいまさらながら感じ入りました。

ライブドア堀江氏逮捕のときもそうでしたが、移動する車を空中から撮影して生中継することにどれだけの意義があると言うのか。まったく。アホか。

朝、半分眠ったまんまゴミを出しに出てふと見上げたら東京の狭い空に5機ですよ。5機。

本作にてアーノルド・シュワルツネッガーが演じる「某機関から命を狙われる国際スパイ」のような気分に浸ってしまいました。

実際に本作にそういう設定があったかどうかの厳密な事実はむしろどうでもよく、そんな記号のような風景からこの映画を想起した自分（ゴミを両手に抱えたまま）が一層アホらしくて、単純に笑えたので一筆とりました。以前にレビューした「コマンドー」と並んで、頻繁に地上波に乗って徹底的にお茶の間に届けられている本作。此処まで徹底していると悪く言う気も起きません。

それにしても小泉総理。此処に来て公約ってのも笑えましたが、ある意味ブレない、とでも言うべきかもしれません。

ただ、本当にブレないのは、報道各社が慌てふためき、ヘリまで飛ばして大騒ぎする中で、泰然自若と通常通りアニメを放映していたテレビ東京だと言えましょう。昭和天皇崩御の際のムーミン垂れ流し事件*1を髣髴とさせる朝でした。

トゥルーライズ [DVD]

*1:※転載時追記：これは筆者の思い違いであった。「ムーミン泰然放送事件」は、正しくは湾岸戦争勃発の際だった。参考サイトはこちら。