Tutti Frutti(Dragibus)

赤面レベルに月並みな言い方をしますが、おもちゃ箱をひっくり返したような音楽です。

一体全体どなたの差し金なのやら及びもつきませんが、その昔に堺正章が唄った、山下毅雄のペンによる名曲『涙から明日へ』がカバーされており、また、そのアレンジといったらかなり秀逸です。この手のネタは、大抵の場合は狙い過ぎ的な嫌らしさが匂い立つものと相場が決まっておりますが、その異様なビジュアルに反して、Dragibusの音楽には不思議と臭みがありません。

かなり局所的な物言いをしますが、夏の高校野球大会@甲子園を中継するNHKの番組での出場校紹介のコーナーにおいてBGMとして流れる、オルゴールアレンジの『栄冠は君に輝く*1』にかなり近いその質感。聴くと胸が締め付けられるような思いが致します。Dragibusの皆さんがどんな気持ちを込めてこの曲を採り上げたのか実際のところは明らかではありませんが。

同じく日本語で歌われる童謡『きりん』に至っても"Kirin, Kirin"とフランス語の発音で歌われるので、"Ri"の部分が気になって仕方がありません。

この人達、ちょっと前に来日して渋谷やら三軒茶屋やら吉祥寺やら高円寺でライブしたそうです。とりあえず観ておけばよかったとちょっと思います。


トゥッティ・フルッティ

トゥッティ・フルッティ

*1:加齢のためか涙もろくなってしまった昨今、最も苦手とするのがこの曲。思い浮かべただけで涙が滲んでしまう。