はっぴいえんど(はっぴいえんど)
もういくつ寝るとお正月。お正月と言えば、高田渡の『ハッピーニューイヤーブルース』か、本昨収録の『春よ来い』を思い出します。
鈴木茂大先生のFuzzギターがイントロから炸裂したかと思うと、おもむろに
「お・しょ・お・がつといえぇ〜ばぁ〜」
と、若かりし頃の大瀧御大が松本さんの歌詞を正しく歌っております。
「いえさへとびでぇなぁければ〜
いまごろぉ、みんなぁ〜そろぉってぇ〜
おめでとーがいぃえぇたぁのにぃ〜
どこでぇ、まちがぁえぇたのぉかぁ〜」
ってサビの歌詞、ここ10年ぐらいは大晦日〜元旦を実家で過ごしていない自分としてはけっこう違和感を覚えたものですが、馬齢を重ねるに従って、だんだんと判ってきた気がします。
「お前は家族のつながりを蔑ろにしている」と説教するのはまるで北風が旅人を吹きつけているようなもので余計にそんな気を萎えさせるものです。この不気味な曲の放射する熱線に照らされていると、まるで旅人がマントを脱ぐかのように実家に帰ることを考えてしまう。そんな歌です(どんな歌だか)。
そんな不思議な歌が1曲目に収録されている本作。通称『ゆでめん』。けだし名作。