Second Coming(The Stone Roses)

歴史上のマイルストンになるようなバンドってあります。そういうバンドは往々にして活躍していた土地や時代の背景も含めた空気感を身に纏っています。だからこそ、多くの人々にとって尋常ならざる存在になっているものです。


The Stone Rosesというバンドもそのようなバンドの一つで、彼らに人生の方向を変えられた方々が少なからず居られるようです*1

悲しいかな、彼らの活躍した時代にメタルキッズ上がりで過ごしていたティーン時分の自分にとって、The Stone Rosesとは「Guns N'Rosesと紛らわしいバンド」以上の何者でもなく、彼らをマイルストンたらしめた1枚目のアルバムなんぞ完全に射程距離外にありました。

そんなこんなで「理解に苦しむ」とさえ思っていたものに、突然、ガチンコで惚れてしまったときの悦びはまたひとしおです。


本作はアルバム1枚で時代のマイルストンになったThe Stone Rosesの2枚目ですが、何年も待たせた結果の2枚目としてはどう高く見積もっても「イマイチ」止まりの評価しか受けなかった様子でした。

が、私の場合は、古典とされている1枚目を完全に差し置いて本作に心魅せられました。非常に安直ではありますが橋渡し役はZeppelin。あのバンドを髣髴とさせるギターリフとリズムが満載に盛り込まれているこのアルバムに惚れたのです。

本昨収録の"Begging You"や"Driving South"や"Love Spreads"を経由してThe Stone Rosesの音楽に入門した人というのも、実は多く居られるのではないでしょうか*2

ただ、その後に勢いあまって1枚目を買った挙げ句全く楽しめなくて頭を抱えた方、もしくは自分に嘘をついて楽しめているフリをした方もお居られるのではないかとも思います。歴史の継続と断絶に思いを馳せるばかりです。

この際白状しますが、私にも1枚目の良さはつい最近まで分かりませんでした*3。さらについでに白状するとThe Smithの良さがいまだに良く分かりません。これからいつ、そのよさに開眼するときが来るのかと楽しみにしている次第です。


Second Coming

Second Coming

*1:Oasisの眉毛兄弟もそこに含まれる模様。

*2:特にHM/HR愛好家達には多いのではないだろうか。

*3:そっちのギターの使い方の方が、自分にとっては応用編だった。