Break Like The Wind(Spinal Tap)

自分が非常に多感だったタイミング(当時中学生)で目にしたFreddie Mercuryの追悼コンサートは今思えば規模も質も凄まじいものだったのですが、如何せん当時の自分は無知でした。

Robert PlantがZeppelinのヴォーカルだったってことすら知りませんでしたし、The WhoのRoger Daltryがハンドマイクを振り回す様を観て、「なんてダサいオッサンだ」と思ったりしてました。

Annie Lennoxとデュエットで"Under Pressure"を歌ったあとのDavid Bowieが、選りに選ってIan HunterとMick Ronsonも交えて"All The Young Dude"を演奏しているのもホケーっと観てましたが、今あれを見せられたら嗚咽しかねないと思います。

外部から衛生中継で演奏を披露していたU2については「なんていけ好かない奴らだ」と思いましたし、Elton Johnが"Show Must Go On"に続いて、名曲"Bohemian Rhapsody"までを歌いだした時は「出過ぎた真似をしやがって」と思いましたし*1。同じく"Bohemian Rhapsody"のオーラスの暴発パートでElton Johnに代わってAxel Roseが出てきたときは心からホッとしたのを覚えてます。


で、言うまでもなくSpinal Tapなんぞ全く知りませんでした。

今考えると単なる目立ちたがり屋のオッサンだったBob Geldofの「もはや伝説?!」との前フリでメンバーがステージに登場したときは驚愕しました。彼の国United Kingdomではこんなバンドがウケるのか…と。

実際のところは、ウェンブリースタジアムを埋め尽くすン万人の観客の9割以上が間違いなくドン引きしてました。あれは凄かった。


そのときに演奏した曲が"Magesty of Rock"。本作収録です。ジャケが3人なのはドラマーが「爆死」したという設定になっているからです。

万人が必聴…では断じてありません。その代わりといってはなんですが、映画"Spinal Tap"の方は必見です。これは断じて肯です。


我ながら禁じ手だとは思いますが、Freddieのことを書いてて思い出したが最後、自動筆記モードに突入してしまいました。あのときのウェンブリースタジアムの寒々しい空気にも耐えたSpinal Tapと目盛りが「11」まである彼らのギターアンプに★五個*2


Break Like the Wind

Break Like the Wind

*1:今考えると、全く持って当時のワタクシの言動の方が出過ぎている。

*2:本稿が元々掲載されていたmixiのレビューシステム状の評価制度。