Grinderman 2(Grinderman)
本当にカッコいいものに出くわすと、もう、笑うしかないものです。
Grinderman新譜の報に触れ、折よくMuteレコードがリリースしてあったプロモーションビデオの数々。笑いが止まりませんでした。
こんなのやら。
こんなのやら。
こんなのやら。
こんなのも。
我慢できずに発売日購入した*1アルバムは、冒頭から暴発系。緩急をつけつつ1コードで押しまくる。加速するビートに呼応して血が滾るあの感覚が脳に伝わってきます。
前作においても印象的だったWarren Ellis*2の弦楽器*3が本作でも随所で咆哮を上げております。
とりわけ印象的なのがファーストシングル"Heathen Child"です。
「Robert Frippがギターを弾いている」という怪情報もあり、曲中で流れるフレーズに中期David Bowieの薫りを感じたときは「すわ、ホンモノか!」と膝を打ったこの"Heathen Child"。結局のところ、それらのフレーズはRobert FrippではなくWarren Ellisによるものでありました*4 *5。
John Hillcoatが制作したプロモーションビデオは、この曲が放つ匂い*6を見事に映像化しています*7。
2010年も終盤に差し掛かる中、本年のベストショット。笑いが止まりません。
- アーティスト: Grinderman,Martyn Casey,James Sclavunos,Nick Cave,Warren Ellis,Nick Launay
- 出版社/メーカー: Anti
- 発売日: 2010/09/14
- メディア: CD
- クリック: 3回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
*1:こういう行為自体が久々で胸がときめく。
*3:詳しくはよう分からんが、以前から一回り二回りぐらいサイズの小さいエレクトリックギターのようなものを鳴らしている。マンドキャスター(エレクトリックマンドリン)かとも思って調べてみたら、好き者にはたまらないEastwoodというギターメーカーが彼名義のシグネイチャーモデルを制作しているということを知った。テノールギターだそうな。
*4:Rober Frippのギターが大いにフィーチャーされた別バージョン"Super Heathen Child"も後に聴いたが、残念ながら心動かされるものではなかった。どんな縁があったのかは知らないが、彼らにはRobert Frippの名声で箔をつける必要なんぞ微塵もない。
*5:ライブ演奏を聴くとよく分かるが、シーケンサーの操作も含めて、Warren Ellisさん、大車輪の働きぶりである。
*6:開き直るようだが、どうにも言葉にできないので、興味があれば曲を聴き、歌詞を読んで頂きたい。
*7:どことなく、Nicolas Cageがオトコを上げた名作"The Bad Lieutenant"の幻覚シーンを彷彿とさせることは個人的に興味深い。