Wheels of Fire(Cream)
PRIDE(格闘技イベント)でのドン・フライと高山善廣との一戦をご覧になったことがありますか?
完全ノーガードの*1ガチンコパンチの応酬。
あそこに利害があったとするならば、恐らく互いの意地だけだったでしょう。最初に見たときは大爆笑しましたが、後々見ると、神々しくすらあります。 *2
格闘技好きの皆さんには、お前に何が分かるのだ、と云われてしまいそうですが、そんなコアな格闘技ファンの皆様の中で、ロック・ミュージックにさして興味のないというお方には本作収録の"Crossroad"を是非お聴き頂きたい。
Eric Clapton、Jack Bruce、Ginger Bakerといった猛者ども*3が、ステージ上でそれぞれの楽器を駆使したノーガードのガチンコパンチの応酬を繰り広げております。
時に相手を立て、時に自分が光るのがトラディショナルなプロレスだとするならば、そんなルールを一切無視したのがあの時の高山、フライ両氏であったのかもしれません*4。
一方で、バンドの治安維持や音楽としての完成度のために基本ルールを遵守しよう、という心配りのようなものがCreamのお三方から微塵も感じられないのは、とても雰囲気として似ている気がします。
Claptonのギターソロ凄ぇ…と思いつつ、よくよく聴いてみるとその背景でJack Bruceもベース・ソロ状態。格闘技にせよ音楽にせよ何にせよ「なんでもあり」が必ずしも面白いわけとは限りませんが、高山とフライとCreamは別格だと思います。
- アーティスト: Cream
- 出版社/メーカー: Pgd/Polygram Pop/Jazz
- 発売日: 1988/10/17
- メディア: CD
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