メルシィ人生(Francis Veber)

北京ヴァイオリン」と同様になんともトホホな邦題。でも、そんなショボさがいい方向に作用する可能性があることを示す好例だと思います。実に軽薄な風合いですが、観終わった瞬間、妙に気持ちよい作品です。

一緒に映画館に観に行った人が最初から最後までず〜っと寝てたので、「こんなに面白い映画を見逃すなんて勿体無い」と囃し立てたのですが、実のところ、どんな話だったかは自分自身もあまり覚えていません。それなりに強い好印象が残っているのに具体的には思い出せない。「それはそれで凄い」と言うのはヘソ曲がりにもほどがありましょうか。

なお「繊細な人」は楽しめないかもしれません。感じ始めた不快感が止め処なく溢れ出す可能性も無きにしも非ずです。その点が例の「奇人達の晩餐会」と実に似ているのですが、後で調べてみたら、選りに選って同じ監督の作品。それだけで再度笑いました。


メルシィ!人生 [DVD]

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