Let Love Rule(Lenny Kravitz)

80年代の残り香の香る90年代初頭。

町田TAHARAでこのアルバムを手に、レジまで行こうか行くまいかを思い悩んでいた僕の、その逡巡には確かに黒人差別的な感情*1がほんの少しでもあったことを明白に覚えています。大袈裟ですが懺悔しときます。

ブラックアメリカンとその子孫達が残した文化にはいくら頑張っても敵わないことは、いまとなっては笑えてしまうぐらいに承知なのですが、時代的なものがあったのか、関係ないのかは別として、Lenny Kravitzのこのアルバムを聞くと、自分自身にすら(ほんのガキだったとはいえ)そういった類の感情がほんの少しでも胸のうちにあったのだということを思い起こしますし、そういう時代もあったのだということも同時に思い起こしますし、コンテンポラリーな感情としてしか説明はつかんだろうなと思います。


そんなこんなで買って結局は夢中になったLennyの1stアルバムですが、翻ってブラック色が淡白なのが、今考えると非常に皮肉に思えます。但し、いまだにその魅力は褪せる事がありません。


Let Love Rule

Let Love Rule

*1:「未知への恐怖」と言い換えられるかもしれないが。