Gorgeous George(Edwyn Collins)

上手い例えが見つかりそうで見つからない、どうにも形容し難い歌唱。なんかビヨヨヨ〜ンというコブシを効かせて唄うこの方法、どっかで聞いた覚えがあるのですが思い出せません。

Orange Juice時代からのことも含めて、Edwyn Collinsのことは良く知らなくて(いまだに良くは知りませんが)、当時バカ売れしていたPrimal Screamのアルバムに難癖をつける同郷の頑固親父みたいなイメージしか持っていませんでした。

Suedeを抜けた後、McAlmont & Butler*1もコキやめてフラフラしていたBernard Butlerの行く末が心配で追っかけていたところ、どうもこのCollinsというオッサンのライヴに出演したりしているらしい、とのことを聞きつけ、ライブトラックが入っているシングル"If You Could Love Me"を買ってみました。裏口入学に近い形でのCollins氏との馴れ初めでしたが、結果、本作"Gorgeous George"は長く楽しめる佳作でありました(ちなみにSex PistolsのPaul Cookがドラム叩いたりしてます)。

Edwyn CollinsとBernard Butlerの間の信頼関係はなぜか固く、その後も連名単発でのシングルを出したりしてます。

また、Bernarld ButlerのソロデビューシングルのB面曲でバックグラウンドヴォーカルでCollins氏の御声が聴けます。その名も"Hotel Splendid"という曲で、曲頭からピアノはデカダンに響き、オルガンがビービー鳴ってるカッコよい曲なのですが、如何せん冒頭からネタにしているあの不思議な声が、あくまでもバックグラウンドであるにも関わらず随所で炸裂してしまうがために、ついついそちらに気を取られてしまい曲そのものを集中して楽しむ事ができない、という不幸な曲です。


あ、思い出した。


Chris Spedding。そう、Chris Speddingの"Motorbikin'"を聴いてて、どこかで聞いた事があるような声だと思い悶絶に悶絶を重ねた結果、Collins氏のことを思い出したことを思い出しました。時間軸的には逆でしたわ。


「妙なコブシを効かせたChris Speddingみたいなヴォーカル」


ここまで来ると、例えることの意味が失われてますね・・・。


それはそうとCollins氏。数ヶ月前に脳出血で倒れたらしいです。Little Barrieみたいな愛すべきヴィンテージ楽器馬鹿をプロデュースして世に送り出したりと、氏ならではの活躍を見せていた矢先だけだったに、復帰に期待を寄せています。


Gorgeous George

Gorgeous George