夏はあきらめた(バンバンバザール)

以前にレビューした吾妻光良氏とただならぬ縁を持つバンバンバザールです。


初期の学生バンドのような面影も今となっては消え失せ、プロジェクトの度に外部の精鋭達が集合霧散を繰り返す、海千山千の敏腕中小企業のような風格すら漂ってきた、と勝手に感じております。

ギタリストの富永氏も似たようなことを私のレビューでの駄文なんぞより格段に面白い表現で、コラムに書いておられました。*1


だからと言って表面的には重たくならないのがこの種のバンド、というか彼らの素晴らしいところだと思います。特に洒脱な一面が押し出されているのがこのアルバムではないでしょうか。


全曲ウクレレウッドベースの伴奏で聞かせるに当たって、その1曲目からして、あの『F1のテーマ』。これがなかなかオツなものになってるのですから玄人は流石。

そもそもこのアルバムについては、キャッチコピーとして


ディック・ミネから憂歌団まで」


も、


T-SQUAREから田原俊彦まで」


も嘘ではないところが笑えます。


前者からは、素人から見ても何やら実力者らしいぞ、という「ムムム」的な雰囲気が醸し出されます。

一方、後者については素人が見ると何のことやらサッパリ分かりませんが「ともかくバブル」といった佇まい。「80年代のカラオケ?」って感じでしょうか*2


と言うわけで「ハッとしてGood!」。けだし名曲。


夏はあきらめた

夏はあきらめた

*1:バンバンバザールHP内の氏のコラム「酒は剣菱おんなはモンロー」の最新号「バンドとドンバ」参照のこと

*2:T-SQUAREが入っているカラオケは恐らくないが。